JSAPD 35周年記念大会

第28回 米国歯科大学院同窓会(JSAPD)35周年記念大会

メインテーマ『過去・現在・未来の対話』


築山鉄平 会長
タフツ大学歯学部 歯周病学
つきやま歯科医院
専門医療クリニック天神 院長
日本の歯科医療を飛躍的に向上させた天才、故保母須弥也会長の下1990年に発足し、間も無く35周年を迎えようとしています。当時の日本の歯科医療は経験豊富な巨匠や重鎮の先生らによって形作られていましたが、アメリカではさまざまな数学や根拠に基づく歯科医療が一般的で当初は日本の歯科医療を大きくリードしていたと言えます。時が流れて情報は日本にも伝来し、現在ではネットを通じてあらゆる情報にアクセスできるようになりました。
一見、アメリカやヨーロッパが行ってきた「科学的な根拠(エビデンス)に基づく」歯科医療が日本にも定着してきたように思えます。しかし自分の信じる診療方針に合致するエビデンスは世の中にありふれており、今度は何が本当に王道でファンダメンタルな内容かを見失いやすい世の中になってきたと思います。そういう情報が氾濫している時代だからこそより本質的な情報や土台となる情報の大切さが問われており、JSAPDの存在意義は逆に強まる必要ばかりだと痛感しています。
今年のJSAPD年次大会は35周年を記念して創始者の船越栄次先生、岩田健男先生をお招きしてオリジンを振り返りながら、未来のJSAPDのオリジナリティーを提案したいと考えています。多くの方々のご参加をお待ちしております。
レジェンド発表 15:20~16:20

長期症例から学ぶ重度歯周炎の治療
船越栄次 先生

タフツ大学歯周病学
インディアナ大学歯周病学
レジェンド発表 16:20~17:20

顎口腔系の経年変化とインプラント補綴の咬合様式
岩田健男 先生

インディアナ大学補綴学

2025年1月12日(日)受付開始9:00より

開会 09:30~09:35 JSAPD会長 築山鉄平先生
ペリオセッション 09:35~10:00

インプラントの即時埋入、即時荷重の実用
吉田守男 先生

フロリダ大学歯周病学
東京歯周病吉田歯科クリニック
<公演抄録>
昨今、インプラント治療に関するプロトコルも充実し、より治療の幅も広がりつつある中、可能な限り短時間でインプラント治療を提供してほしいという場面も増えてきております。特に私が学んだアメリカで、より身近に実用されている抜歯即時埋入、即時荷重を考察し、今後の需要増加に対応してより一般的な対応ができるようにしていければと考えております。
補綴セッション 10:00~10:25

デジタル補綴におけるデジタル義歯の過去とこれから
片岡智 先生

テキサス大学サンアントニオ校補綴学
<公演抄録>
デジタルが盛んになってきた昨今、デジタルの実用性が歯科分野でも証明されてきた。しかしながらデジタル技術の発展と期待に伴い、デジタルの抱える問題点や、アナログの良さの部分への議論が希薄になってきたと思う。真のデジタルとアナログの融合を目指して、米国でデジタルとアナログの両方を学んだことによる経験から、デジタル技術を用いた義歯製作に今一度焦点を当て、その価値と有用性を再考してみようと思う。
補綴セッション 10:25~10:50

口腔内全体を考慮したインプラント治療計画
石上貴之 先生

南カリフォルニア大学補綴学
歯科石上医院
<公演抄録>
インプラント治療が世に紹介され、さまざまな長期的研究で良好な臨床成績が報告されています。 治療に際しては、リスク因子を評価し、長期的に機能できるか診断することが大切です。また、欠損部だけを診るのではなく、口腔内全体の状態、つまりそれぞれの歯の予後を考慮し、治療計画を立てることが必要です。例えば、再び治療が必要になった時にそのインプラントの位置が治療方針に大きく影響します。 今回、症例を通じて予後の評価からどのようにインプラント治療計画を立てるのか紹介させていただきたいと思います。

休憩 10:50~11:05

補綴セッション 11:05~11:30

オールセラミックの迷信と真実
木戸淳太 先生

タフツ大学補綴学
つきやま歯科医院 専門医療クリニック天神
<公演抄録>
現代のオールセラミックレストレーションは、既存の修復材料と比べ審美的で生体適合性が良く、長期予後が期待できる手段として活用されています。しかしひとことでオールセラミックと言っても様々な種類が存在し、またその仕様用途も常にアップデートが続いているため、以前の常識が非常識となったりその逆の現象も見受けられます。 メーカーやネットの情報を鵜呑みにせず、自分自身で根拠と基準をもってマテリアルを選択することは患者利益だけでなく、「我々が」補綴治療をより楽しむことにもつながります。今回のレクチャーでは補綴の原理・原則であるスマイルデザインと治療計画からそれぞれのセラミックに関する基礎知識まで、一見バラバラにみえる点と点を繋ぎながら総合的な理解を目指します。
補綴セッション 11:30~11:55

Terminal Dentition – Diagnosis and Treatment Strategy –
杉田龍士郎 先生

テキサス大学サンアントニオ校補綴学・歯周病学
スギタ歯科医院
<公演抄録>
米国では、「Terminal Dentition(終末歯列)」を大義名分に、残存歯の抜歯及び全顎インプラント補綴が行われることがしばしばあるが、この言葉は専門用語としてコンセンサスを得ている状態とは言い難く、本来は保存可能な歯列まで無歯顎化されてしまっている場合が往々にしてある。一方日本では、安価に歯科治療を受けることが可能なため、本来ならばホープレス、終末歯列と判定すべき症例でも無理矢理な保存が試みられているケースが少なくない。本講演では、終末歯列の診断基準とその治療戦略について解説を試みたい。

ディスカッション 11:55~12:30

[座長]
土屋嘉都彦先生 インディア大学補綴学/土屋デンタルクリニック大分オフィス
石部元朗先生 ワシントン大学補綴学/石部歯科医院
辻翔太先生 コロンビア大学歯周病学/歯周病専門クリニックSPIDO
清水宏康先生 タフツ大学歯周病学/清水歯科クリニック


昼食 会場にて用意 12:30~13:30

休憩・昼食時に留学相談ブース設置予定

エンドセッション 13:30~14:20

エンドの過去・現在・未来 私達は何を理解したのか?
宮下裕志 先生

イエテボリ大学歯周病学・診断学
東京国際歯科六本木

<公演抄録>
エンドの世界は、1990年頃からこの30年で非常に大きな進歩が見られました。例えば、ニッケルチタンファイル、マイクロスコープ、CBCT、新しい根管洗浄方法、また根管充填もシングルポイント法やバイオセラミックシーラー等の開発が進んできました。インプラントと同様ガイドを用いた根管形成ロボットのような試みも始まっています。
このような大きな発展を遂げたエンドの世界ですが、現在にはどのような問題点が残っているのでしょうか。そしてそれは未来に何を示唆してくれるのでしょうか?
私のセッションではエンドの成功率を様々な観点から深く解釈することで見えてくることを皆さんとデスカッションしたいと思っています。

エンドセッション 14:20~15:10

エンド・ペリオ病変のマネージメントとその問題点
石井宏 先生

ペンシルバニア大学歯内療法学
石井歯科医院

<公演抄録>
エンド・ペリオ病変をマネージメントするにあたり、現時点で統一の見解や明確なガイドラインが確立されているとは言えない。そのことが臨床家の混乱を招いていると感じている。一方で、その病態を捉え論理的な思考を持ってアプローチをし続けることによって臨床的にはある程度の結果の予想が可能になってくるのもまた事実である。臨床家ごとの解釈や処置の相違によって起こる患者への負担は無視されるべきではない。本講演はそれらの情報を整理し、結果として患者利益につなげることを目的とする。

休憩 15:10~15:25

エンドセッション 15:25~16:15

最先端の歯内療法の可視化と治療シミュレーション:マイクロスコープから拡張現実(AR)まで
岡崎勝 先生

ニューヨーク大学歯内療法学
柳町岡崎歯科医院

<公演抄録>
近年、XR技術(VR・AR・MR)、3Dプリンティング、メタバースの急速な進化により、歯科教育は革新的な変革期を迎えています。本講演では、これらの最先端技術が歯内療法の教育と臨床にもたらす可能性と実際の応用例について、演者らの研究結果と最新の研究成果について解説します。AR・VR技術を用いた根管解剖学習の有効性、複雑な根管形態や歯根を有する症例へのAR技術の非外科的・外科的臨床応用、そして最新のNiTiロータリーファイルシステム、マイクロスコープや内視鏡技術とARの統合について紹介します


ディスカッション 16:15~16:55

[座長]
田中浩祐先生 ペンシルバニア大学歯内療法学/石井歯科医院


閉会 16:55~17:00
JSAPD副会長 清水宏康先生

タフツ大学歯周病学
清水歯科クリニック


参加ご希望の方は会場かオンラインかを選択の上、下記ボタンから

会場開催 オンライン

会  場:御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター 東京都千代田区神田駿河台4-6御茶ノ水ソラシティ2F

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参加費(昼食込) :

【歯科医師】 33,000円
【技工士】  15,000円
【学生】 10,000円
※上記金額は会場、オンラインともに同額です。会場参加者は昼食代を含みます。

申し込み・お問い合わせ:

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②参加費を下記口座に個人名でお振込ください。

三菱東京UFJ銀行  青山通支店 084  普通預金 0272540
口座名 米国歯科大学院同窓会 築山鉄平
(ベイコクシカダイガクインドウソウカイ ツキヤマテッペイ)

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※セミナー参加費お振り込み後に、セミナーが中止となった場合、参加費は全額返金させていただきます。

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